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震災疎開とは?首都圏一極集中のリスクは大きすぎる!

防災の基礎知識

震災疎開とは?

震災後の被害が甚大で復興が遅れた場合に、長引く避難生活から日常生活を取り戻すために被災地から移住することを「震災疎開」と言います。もし、人口の集中する大都市で巨大地震が発生した場合、ライフラインの復旧にはかなりの時間が必要になると考えられます。そんな状況の中で、長期間避難生活を続けることができる人はどのくらいいるでしょうか?大都市での巨大地震は、震災疎開によって急激な人口減少が引き起こされる可能性があるのです。

例えば、30年以内に70%の確率で起きると言われている首都直下地震を想定するとどうでしょうか?東日本大震災との違いは、首都圏に居住している人口の多くが地方から仕事を求めてやってきた人たちです。地元愛というものも地方より希薄です。また、首都圏に本社や拠点を置いていた企業は、一時的にその機能を地方へ移して事業活動の継続を模索することは自然の理であることも容易に想像できます。そうなると、多くの人口が仕事を求めて首都圏から大阪や名古屋などの地方都市へと移住する可能性が高いのです。

また、妻と子供は地方の親戚の家に移り、夫は一時的に地方都市へ転勤すると言ったケースも出てくると、家族が離散する家庭も多くなることが見込まれます。

人口一極集中のリスク

こうして考えてみると、現在のように首都圏に人口が一極集中している日本の現状は、巨大災害によるリスクが高いということが見えてきます。特に、地震大国である日本は政治・経済が東京に集中しているため、ひとたび東京が巨大な災害に襲われると、政治・経済はもとより、住民の日常生活の復興に要する期間は長期間に及び、それに耐えられない人が東京から離れていくこととなり、東京ひいては日本の経済停滞はより大きくなってしまうことになりかねません。

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